イベント名
日本家政学会関東支部若手の会 平成27年度夏季講演会・座談会
講演会・座談会「家庭と仕事〜家庭生活マネジメントと多様な働き方」
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講座の詳細
平成25、26年度にご好評をいただいた企画の第4弾として、今回は日本家政学会生活経営学部会会員 東京学芸大学 藤田智子氏、及び、女性フリーランスを応援する合同会社カレイドスタイル代表 小野梨奈氏の2名をお迎えしました。藤田氏には研究者の立場からこれまでの調査研究で得られたデータを用いた話題提供を、小野氏には実業家の立場からご自身の体験を含めて貴重なお話をいただきました。
講演後の座談会では、家庭と仕事への向き合い方、家事分担、世代による考え方の違いなどについて活発な意見交換が行われ、自分たちの働き方を見つめ直す有意義な時間となりました。
イベント案内
イベント名 |
講演会・座談会「家庭と仕事〜家庭生活マネジメントと多様な働き方」 |
主催 |
日本家政学会関東支部若手の会 |
開催日時 |
平成27年9月12日(土曜日)14:00〜17:00 |
会場 |
共立女子大学 本館3階 303号室
(東京都千代田区一ツ橋2-2-1) |
プログラム |
14:00〜17:00 講演会・座談会 |
定員 |
30名 |
参加費 |
無料 |
ポスター |
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|
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アンケート結果
※参加者の皆様、ご意見ご感想をお寄せいただきありがとうございました。たくさんのご意見を頂戴いたしましたため、一部抜粋して掲載させていただいております。
講演会についてのご意見、ご感想
- 藤田先生のご講演の中で、家庭科教育の授業についてお話がありましたが、自分の高校時代は、高3の週1時間で、内容が生活学?(公民につながるような福祉的な内容)だったので、学校のカリキュラム自体が家庭科を軽んじているように感じました。今後家庭科の重要性について考えていけたらと思います。
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女性も働かないと生活が難しい今の時代では、昔から日本にある父親が働き、女性が家庭を守るという考えは一切捨てないといけないのだと感じた。自分の母と父も昔の考えが強く、母は家事、父は仕事をきっぱり分かれている気がします。私の世代でもまだ親の影響からか、その古い考えが残っているので、私が親になったときに子の世代がジェンダーに縛られないようにしていくことができるのではないかと思いました。ワークライフバランスの話でしたが、家事もワークであり、ワークもライフであると思いました。
- 家政学、生活経営学という言葉についてもお話しして下さり、とてもわかりやすかったです。自分の考えが時代に合っていない(遅れている)のだと思った点がありました。フリーランスで働いている方は、「経験を活かして独立している」といったイメージしかありませんでした。家庭と仕事の中で時間的問題からもニーズがあるのだということがよくわかりました。
- 職場では、私より上の方と下の方で家事への参加の度合いが全然違うように感じています。家庭科共修になった成果は少しずつですが、出てきているのかな、と思います。
- 家庭で夫が家事に関わる時間が妻と比べて、明らかに少ないというのは実際、自分の育った環境やまわりの家庭をみてもわかっていたことだが、それが25年間ほぼ変わらないというのは、日本ではまだまだ、“家事は妻がやるもの”という固定観念があるのと、家庭での家事の重要さなどが浸透していないなのだなと思った。また、その状況を打破するにも、現状ではかなり長い期間がかかると考えられるという話だったので、効率良くこの状況を変えていくにはまず、何をすべきかを考えさせられました。
- ジェンダーを取り除いて考えようとしても、やはり個々の根底に「男」「女」のイメージ・固定観念が染みつきすぎているのだなと、講演を聞いていて気付いた。
- 私自身2人の子供を育てている中で、教員として働いています。子供が小さい頃は、先生のご講演の中でもおっしゃっていたように、幼子を人に預けて仕事に出かける自分に罪悪感を感じていました。そうしている内に子供も成長し、今は小学生になり、少し育児に余裕が出て、仕事にも重きを置けるようになりました。しかし、小学生以上になると育児とは別に、学校での親の負担が多くあり、戸惑っています。主人の協力もありますが、まだまだ母としての家庭内の負担が多く、もっと上手に時間を使いたいと思っています。今回は、これらの状況を理論的に学ぶ事が出来ました。ありがとうございました。「夫を育てる」このキーワードはすばらしいです。
- 近年、社会では男性の家庭への協力を促すような風潮はできてはいるものの、実態はそれほど変わっていないということに疑問を感じていましたが、子どもの時からの家庭科教育に力を入れることで、男性の考え方を変えていくことの大切さを今回教えていただきました
- 学校で学んだが母親が家事をやるのがあたり前のように感じてしまっていたので申し訳なく感じました。やはり固定観念を持ってしまっていました。自分にはまだ先のことだと思っていましたが、身近に感じることができました。フリーランスという言葉は聞いたことがありましたがどのような人たちなのかは知らなかったので、私の中では新しい働き方は知れて良かったです。
- 対照的なお二人の話を聴けて、とてもおもしろかった。参加されていた先生方も同世代でエピソードが心に響いた。
- ワークライフバランス、ライフコースなど、データや体験を通した講演を拝聴し、新しい知見を得ることができた。
- 男女分担と言いつつも無意識に女が主で男が手伝うというイメージが存在しているというのを聞いてドキッとしました。私もなんとなく結婚したら仕事をしつつ家事、子育てをするのかなと思っていました。女の私でもこの認識があったので男性はもっとあるのではと思い、こういった認識を男女共通で正しくしていくとなると大変なことだと感じた。フリーランスもかなり数は増えつつあるがそれを手助けするものや補償してもらえる制度、を整えることが重要だということがわかりました。
- 職場では女性がしいたげられ、家事では男性がしいたげられる世間の風潮がまだ色濃いのだと感じた。
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小野さんご自身のプロフィールから、フリーランスの働き方を広めるお仕事に共感しました。これからいわゆる“サラリーマン”はますます減っていかざるを得ず、フレキシブルな働き方にスイッチしはじめている人の方が、男女に関わらず、happyに生きていけそうに感じました。
- 生活経営学という言葉をはじめて聞きました。男性・女性共に考えていかなければならない、と感じました。「生活を(環境を)よくして、みんながHappyになろう」の学問、分かりやすかったです。
- 幼児教育を学んでいて保育を必要とする、家庭について、学ぶことができ、良かったと思いました。家庭科の授業が好きだったので、このようにいろいろな問題があることを知り、教育は難しいと感じました。
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座談会についてのご意見、ご感想
- 私は大学でデザインを勉強していてざっくりと将来はデザイン系の仕事に就けたらいいなと思っているだけで、家庭をもつとか、まず結婚すら分からないのですが、もし家庭をもったとしても、自分のやりたい事、仕事と生活を分けないような暮らしをしたいと改めて思いました。その姿が子にもうつればいいなと思います。
- 今回含め、これまでの様子(若手女性の仕事&家庭での困難点やジレンマを語る様子)を上の世代にも知ってもらい、意見を伺いたいと思う。本日の話にもあったが、上の世代の旧来の思考の影響を軽減する一助になると思うので。
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様々なご意見を聞くことが出来、大変、参考になりました。藤田先生の、「恐れずにやってみる」という言葉が心に残りました。
- 家事を行なうことについて、「女性が家で、職場では男性がモデルになる」というのは、とても良いのではないかと思った。今回は若手の会でしたが、幅広い年齢層の男女にきいてもらいたい内容が沢山あったと思います。
- それぞれ異なる職業、分野の方々の考え、見方などを知ることのできるよい機会となりました。結婚されている方ばかりでなく、独身の方から見た女性の働き方についても話の中に出てきたことから、より広い視点に立った議論が出来たと思います。やはり男性からの意見をもっと聞けると良いと思いました。以前男性の多い学会とのコラボレーションという話も出ていましたが。
- 家事について女性が「やらなければいけない」と思っている部分があるのではないか、と思っていましたが、それについて、そんな雰囲気をつくっているのは、女性側なのか、男性側なのか…などと考えてしまいました。
- 世代や今の仕事や家庭の状況など、人によって生活は様々ですから、総合的に見た理想はあったとしても、必ずしもそれを目指すことが良いことなのか、人の関わることは難しいと感じました。
- 色々な方のリアルな生活について聞いたり、普段聞けない貴重な意見を沢山聞くことが出来る、とても良い機会でした。これからの生活のしかた、仕事のやり方などを改めて考えさせられ、また視野が広がりました。
- 様々な立場から視点から様々な意見を聞けて、大変参考になった。まだまだ今の日本環境は強い固定観念にしばられ、なかなか女性が一歩引かざるを得ない状況がある。次世代が少しずつでも生きやすい環境にするために動いていかなければと思った。
- 参加者の方から実体験を伺い、私自身の現況と重なる意見が多かったので、大変嬉しく思いました。又、背中を押していただいたような気がして、今後も家事に育児に仕事にがんばっていきたいと思いました。
- 男性や自分の両親以外の夫婦関係のお話を聞く機会が今までなかったので興味深かったです。今の自分は就職をするまでのことを考えてしまっていたのですが、その先の生活について考えることの大切さを実感しました。
- 様々な形の家族関係がある中で夫・妻の歩みよりがとても重要なことがわかりました。1人の人間として接することも大切なのかなと思いました。
- 既婚者で現役で仕事と家事を両立している方の話をきいて、家事はお互いの話し合い次第でいくらでも解決できるのでは?と感じた。こうありたいという理想が強ければ対立する。求めすぎずに干渉しあえる関係が望ましい。
- 全ての事に色んな気づきをし、見方の角度を変えると想いが変わるということがとても面白いと感じました。男性目線のバイアス・女性目線のバイアス、どちらもあるから今のような社会になってしまったのかなという事を感じました。
家政学会関東支部若手の会へのご意見、次回の感想で取り上げてほしいテーマ・内容
- 食育について(食物、保育、家族関係など多方面からのディスカッション)
- 今日のように若い世代に大勢来てもらい、今後テーマが変わっても様々な生活、生き方があるということを、少しでも多く知っておいてほしいと思う。知っているサンプルは多い方がその後柔軟に生きていけると思う。
- 今後の講演会で取り上げてほしいテーマとして、「次世代の家庭・生活について」があります。近年結婚・出産率の減少の世の中で、様々な生き方、家庭構造、就職が広がる中、次世代のために何ができるのか、何を学ばせていくべきかについて考えてみたいと思った。
- 様々な分野で活躍している女性の講演会、研究に役立つ勉強会
- 家庭での女性のあり方以上に、職場でのあり方が気になる。会社に勤めていれば、マタハラや子供の都合による早退、職人感の強い職では女性なのだからとしいたげられる。女性視点だけじゃなく、男性視点をふまえてその実態を紐解きたい。
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